年末商戦始まる
不況知らずの高級おせち 百貨店受注開始…31万円の品も
10月に入り秋本番だが、百貨店各社は早くも「おせち商戦」に突入する。三越は7日、店頭とホームページで予約受付を開始した。特に今年はガソリン価格の高騰や節約志向で自宅で「おせち」というニーズが高まると予想。各社とも、お歳暮、クリスマスと並ぶ「3大年末商戦」の一つに位置付け、独自性を競っている。
三越の受付初日の日本橋本店には開店前から40人が列をつくり、開店と同時に目当てのおせちを注文して順調な滑り出しとなった。
目玉は、創業300年の割烹(かっぽう)八百善が、かつて得意先に非売品としてつくっていたおせちを複刻した「江戸おせち和食4段」(4万2000円)など。徳島の食材をぜいたくに使った古今青柳の「和食おせち三段『古今』」(31万5000円)など三越オリジナルの限定品や高価格品を強化している。
8日には高島屋も受注を開始する。7月のサミット会場となったホテルの話題作りを狙った「ザ・ウィンザーホテル洞爺」(8万4000円)、「ミシュランガイド東京2008」でも紹介された「一文字」(8万9250円)などの新商品をそろえる。
そごう横浜店では、横浜開港150周年を記念して、江戸幕府がペリーをもてなしたレシピを参考にアレンジした「饗応の御重」(3万8600円)を用意するなど味の競演がくり広げられる。
「おせち」はここ数年、女性の社会進出と核家族化が進み、家庭でつくるものから買うものへと変化し、売り上げも伸びている。最近は、百貨店でのおせちの受注開始時期が年々早まっているのが特長だ。「中でも老舗料亭のものは人気が高く初日で売り切れるほどで、ほしいものを早く確保したいという消費者の要望が、早期化につながっている」(三越広報)という。高島屋でも、初日だけで全体の売り上げの1割を稼ぐという。
世界的な株価下落や景気低迷で高額商品が落ち込む百貨店だが、「食品への消費意欲は根強い」(高島屋)と期待をかけている。大和総研の津田和徳チーフアナリストも「高額商品の消費が弱くなっているが、おせちは1年に一度のハレの日の商品だけに消費者の財布のひもも緩みやすい」と分析する。
とはいえ、市場が伸びているだけに、百貨店のほかスーパーやコンビニも参入している。価格帯が違うとはいえ、いかに百貨店らしさで勝負できるかがカギになる。
10月8日8時4分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
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